午前0時。日付も変わり、もう6月1日です。
この頃から急にお腹の痛みが激しくなり、間隔も狭くなりました。
助産師さんは
「hiyorouさん、すごーくいいよー。順調、順調」
と、何度も言ってくださって、その度になんだかホッとしました。
この頃、夫は何をしたいたのか記憶にありません。(後で聞いてみよーっと。)
私は、その時マタニティワンピースを着ていたのだけど、
「これ、脱ぎたい」
と、その時夫が出してくれた、夫のシャツに着替えました。


午前0時30分。助産師さんが2階で寝ている息子を連れてくるように、夫に指示しました。
息子は熟睡中。部屋の端に転がって寝ています。夫は何度も起こそうとしていましたが、もちろんおきるはずもなく、私は諦めていました。
私の方はフーフーと必死です。でも、陣痛の合間にはしゃべったり、息子の様子をみたりしてました。お腹の中から、グーっとおしりのほうに押してくるような痛みがあったのも覚えています。
そして、この頃に助産師さんのサポートをしてくれる相方さんにも連絡していました。
「あー。彼女が呼び出されるってことは、もうすぐなんだー」
と嬉しくなりました。


午前1時。夫につかまり四つんばい。夫は固定したビデオをリモコンで操作しつつ私のサポートをしていました。私は、ウーウーとうなりつつも夫に全体重をかけるのは悪いなーと思って
「ごめんね。痛くない?重くない?」
と、遠慮がち。今考えるとおもしろーい。
あと、私が体制を変えようと少しだけ動いたら
「ごめん、その場所から動いたらビデオの画面からずれる・・」
と夫に言われ、私はビデオに収まるようにさらに体を移動させたのでした。陣痛の痛みの中、1センチでも体を動かすのは至難の業。大変だったー。今、この話をすると
「俺は、どうやったって痛みを変わってやることはできない。だったら確実にビデオをを録画しよう!」と、思ったらしいです。でも、ほんとにビデオはよく撮れていました。


午前1時24分。自然破水。この頃、なぜか急に息子が起きました。私のおしりを覗き込んでは
「お水がでてるね」とか、いろいろ言ってました。私の手をさすってくれたりもしました。
子宮口に頭がはまってるのがわかりました。
「痛ーっい」と私が言うと
「しっかりと、その痛みも味わって!」
と言われました。その言葉はとても心に残ってます。痛みから逃れるのではなく、痛みもあじわいつつ、子供が降りてくるその感じをしっかりと体で感じよう。そう思いました。
そして、私自身の手をのばし、頭がでてきているのを確認しました。頭とはいえ、ムニュっと柔らかい感触でした。赤ちゃんだからあたりまえだけど。


午前1時45分。「頭がでたー」と息子が言いました。まだ頭だけなのに「女の子だったね」とも言いました。
そして、次の陣痛で体がでました。
すぐに私の胸に抱きました。
「がんばったね」ビデオを見ると、赤ちゃんに向かってそう言ってました。
それからお楽しみの性別の確認。懐中電灯をあててみーんなで覗きこむと、あれ?ついてないじゃん。そう、100%男の子だと思っていたのに、女の子だったのです。私は「うっそー」とこれまたビデオを見たら叫んでました。


さらに続きます・・・